リアルタイムCANモニター [FLCM1] v1.0

ロボットコンテスト等のロボット及び産業用・車載用ネットワーク等において、CAN(Controller Area Network)が使われています。簡単にモニタリングしたいとの声を受け開発しました。本機は実験用の簡易CANモニターです。

用途: CAN通信を用いたロボット制御の確認に。産業機器のモニタリングに。古い車載ネットワークの実験に。モニタリング以外にも異常監視も可能です。

特徴: CAN 2.0B、1Mbpsで、CAN通信のリアルタイム監視が可能。ハードウェアフィルタとソフトウェアフィルタの2種類のフィルタリング機能で、CAN IDやデータフィールドのフィルタリング機能を搭載、必要なデータのみを効率的に抽出します。コンペアアウト機能でデータフレームの値を設定した閾値と比較した結果を出力可能。CAN Vbus電圧の簡易表示機能搭載。2.8inchタッチパネル付きLCDで表示や操作が容易。USB-CコネクタでPCにデータ出力可能。

詳細:
・CANバス上の通信データをリアルタイムでモニタリングし、データフレームを解析・表示します。特定のCAN IDやデータフレームにおけるパターンに基づいたフィルタリング機能を搭載。必要なデータのみを効率的に抽出します。モニタ機能のみのため、CANバス上の通信データに影響を与えません。
・フィルタリング後のデータを、USB-シリアル経由のPC出力又はAUXコネクタのSPI出力で送信します。
・コンペアアウト機能でデータフレームのデータを閾値と比較した結果をAUXコネクタより出力できるため、異常監視機能としてリレーやソレノイドを駆動出来ます。
・フィルタリング等の設定を最大8通り記憶できるため、モニター内容を現場ですぐ変更できます。
・エラー発生時はLEDとエラーコードで通知します。
・ファームウェアは独自に改変可能。Arduinoのソースコード及びボードの定義は公開済み。その他回路図、ケースの3Dデータも公開しているため、独自のコントローラーやインタフェースとしても開発可能。裏の4本のビスを外すと分解できます。

CANモニター

寸法: W115×D100×H22mm(突起物除く)

CAN接続: D-Sub 9pinオスコネクタ搭載。ヘッダの差し替えでCAN標準ピン配置(CiA DS102推奨)/OBD-II用ピン配置(市販のOBD2-DB9変換ケーブル接続用)に切り替え可能

電源: CAN Vbus DC7~18V、又はUSB-typeC DC5V

制限事項: 本製品は実験研究用の開発キットです。法令に対応したスキャンツール類ではありません。また暗号化されたOBD2メッセージの表示や診断機能等はありません。通信遅延や内部遅延の仕様上、フィルタリング設定内容によっては表示及びシリアル通信時にCANメッセージが欠落する可能性があります。初期不良交換以外の本機を使用したことにより生じたいかなる事象も保証いたしません。

取扱説明書、各種資料はこちら↓

ファームウェア(Arduinoスケッチ)のリンクはこちら↓

https://github.com/FundyLab/FLCM1

※Arduinoで開発する方法:
・上記リンク先のGitHubのページから、右上の「<> Code ▼」ボタンをクリック、Download ZIPでPCに保存し、解凍して、ArduinoのPGMフォルダ又は任意のフォルダにに移動してください。
・Arduinoのメニューから、ファイル - 設定で、追加のボードマネージャのURL欄に、以下の行を追加してください。
https://fundylab.github.io/arduino-board-index/package_fundylab_index.json
・Arduinoのメニューから、ツール - ボード - ボードマネージャで、検索窓で fundylab で検索して表示される、FundyLab SAMD boards by FundyLab をInstallしてください。
・Arduinoのメニューから、スケッチ - ライブラリをインクルード - ライブラリを管理で、Adafruit ZeroDMA library、Adafruit gfx library、Adafruit ILI9341 libraryをインストールしてください。追加で必要なライブラリが表示されたら、はいを選択してください。
・最後に本機をPCに接続して電源をONし、Arduinoのメニューから、ツール - ポートで正しいポートを選択してください。以上で開発準備完了です。

※ファームウェアのアップデート、機能追加ご要望など大歓迎です。本サイトのお問い合わせから、又は取扱説明書の末尾に記載のメールアドレスまでご連絡ください。

専用ブートローダーBootloaderのリンクはこちら↓

https://github.com/FundyLab/ArduinoCore-samd/blob/master/bootloaders/plain_samd21/flplain_samd21_sam_ba.hex

参考回路図はこちら↓

ケースの3Dモデル(STLファイル)はこちら↓
学生教職員の方は学校のメールアドレスからご連絡頂ければSTEPファイル等のご提供や動作詳細説明等も可能です。

Case1-1c.zip